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街のはずれでこっそりパン屋をやりたかった【柳島カルチャー/茅ヶ崎】 



サーフボードのファクトリーだったという広い空間を、厨房と店にしている『柳島カルチャー』。茅ヶ崎は駅から遠いところにおいしいパン屋がある街だけど、ここもかなり意外な場所。そばにバス停もなく、車じゃないとなかなか来られない。



「この物件を見て、ここだ!とすぐに決めました。自分のイメージとしては、畑の脇にある野菜の直売所とか八百屋さんみたいな感じに、無造作にパンが並んでいるような店にしたかったのでぴったりだったし、にぎやかな場所ではなく、こっそりパン屋をやりたかったんです」。



こっそりという言葉に思わず笑ってしまったけど、店主の帖佐寛徳さんの人柄をよく表していると感じる。20代のころはアルバイトをしながら演劇活動をしていたそうで、店を手伝う奥さんの麻利子さんとは芝居を通じて知り合い、結婚。生まれた息子さんが偏食気味で、でもパンだけはよく食べたので家族用にパンを焼きはじめ、パン作りの面白さにはまっていったそうだ。その後、地元・藤沢のベーカリーで数年間修業し、2018年にこの店をはじめた。



「長く修業したわけでもないので、ブーランジュリーとかベーカリーとか名乗るのもおこがましいな、と思っていたら、友人に『柳島にカルチャー作っちゃう?』と言われ、店名にしたのですが、同時にパンを売るだけでなく、もっと自由な場所に育っていったらいいなと。だけどぼく自身が《カルチャーさん》と呼ばれることは想定外でした(笑)」。



 店で焼くすべてのパンに自家製酵母を使い、時間をかけて発酵させ、焼いている。家族にパンを焼きはじめたときにおこした種を絶やさず使い続けているそうだ。

「ぼくがビールを好きなこともあって、開店当時から『Baird Beer』のクラフトビールを冷やして売ってます。昔、ヨーロッパではパンとビールは同じ発酵食品ということで一緒に作っていたとも聞きますし、うちのパンはビールに寄せて焼いているものも多いです。とくにベーコンエピはビールのお供におすすめです」。



店の常連で帖佐夫妻が《エピのお姉さん》と呼んでいる人がいる。

「最初はフラリといらして、エピとビールを買い『ここで飲んでいいですか』と仰ったんですよ。その後も週末によく来てくれるようになり、最近はエピのお姉さんが、土日にエピを焼くモチベーションになっています。目の前でおいしそうに食べてくれるのが、すごくうれしい」。


「エピがいちばんおいしい時間は、焼き立てが少し冷めたころの11時ごろです。その時間帯に合わせるように来てくださって、ビールと一緒に食べるという、最もエピを楽しんでいるのがエピのお姉さんだと思います」と麻利子さん。

そんな根強いファンもいるベーコンエピは、ほかの店とは違い、バゲット生地ではなく、全粒粉を混ぜたコンプレの生地で焼いている。ザラッとした表面は香ばしく、ガリッと噛めば噛むほど小麦の味と香りが出てくる。



「中に入れているベーコンが高座豚で、パンチがあって肉感も強いんです。それに負けないよう、やや弾力のある焼き上がりになるコンプレの生地にしました。エピで口をよく切るという友人が、うちのは切れない!と褒めてくれました(笑)」。




#茅ヶ崎 #パン #柳島カルチャー #ベーカリー #パン屋 #エピ #天然酵母


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茅ヶ崎市中島1209-1 9:00 ~ 18:00 月・火曜定休 P2台

ベーコンエピ270 円、『Baird Beer』ウィートキング ウィット500 円



*営業時間や料金、定休日などは変わっていることもあります。



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