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江ノ電と干物、鎌倉の日常を旅する【ヨリドコロ/鎌倉】


 湯気立ちのぼるごはんと味噌汁、漬物、そして焼きたての干物。海辺の友人宅に泊めてもらった翌朝、そこのお母さんが「ちょうどおいしい干物があるから、それを焼いて食べましょう!」なんて言いながら用意してくれた朝食のようだ。素朴で懐かしくて、つくるひとの心がこもっているように思えて、だから何だかあったかい気持ちになれて。

 ヨリドコロは、恵さん、谷さん、中田さんという旅好きな仲間3人が2015年6月に立ち上げた。恵さんの実家が藤沢の『丸恵』という干物屋だったため、その干物を名物にした干物カフェにしようと決めた。

「人が寄り集まったり、お客さん同士が情報交換をしたり、地域活動の拠点になったり、いろいろな意味を込めてヨリドコロという名前にしました。ただコーヒーを出すだけのカフェにはしたくなかったんです」。



 ヨリドコロのメインコンセプトは、《鎌倉の日常を旅する》。中田さんいわく、「鎌倉では、干物で朝ごはんを食べるのも日常だし、家の前を江ノ電が走るのも、サーファーがボードを持って歩いているのも日常。でも、ほかから来てくれる人たちにとっては、そういったひとつひとつが非日常だと思うんですね。だからヨリドコロへ来ることで、そんな鎌倉の当たり前の日常を体験するような旅をしていただけたら」。 

 江ノ電の線路端に立つ元洋品店だった古民家を自分たちでリノベ。線路に面した窓を大きくとり、手をのばせば届くようなところを通過する(1時間に上下10本!)江ノ電が大迫力で見えるカウンター席を設置した。大きく口を開いてごはんを頬張ろうとする瞬間に、江ノ電車内の車掌や女子高生と目があってしまっても気にしない。それが鎌倉の日常なのだ。



 近海物の魚を天日干しにしている『丸恵』の干物は、驚くほど上品な甘塩。朝ごはんはあじとさば、2種類の干物定食があるのだが、もし平日に訪れたら、両方とも食べられるASA定食がおすすめだ(ちなみにASAとはあじ、さばのことらしい)。ごはんは白飯か十六穀米からチョイス。忘れずに追加したいのが、TKG用のこだわり卵だ。


「卵ごはんが大好きなので、ぼくがどうしてもやりたかったんです(笑)。県内30ヶ所くらいの養鶏場の卵を試して、これに決めました。黄身の色も箸で持った感じも違うし、何も加えずにそのままでもすでに甘いんですよ」と中田さん。

 卵は、黄身と白身を分ける道具と小鉢、泡立て器といっしょに出てくる。小鉢に白身だけを入れて、それを「15分くらいかけて透明じゃなくなるまで」泡立ててからごはんにのせて、最後にそのメレンゲタワーの上に黄身をトッピングしたら出来上がり。このビジュアルが最もインスタ映えするのだが、そのあと実際に食べるときは、メレンゲ部分だけをごはんに混ぜ込むようにして、黄身はつぶさずに一番上にキープしておくのがコツだとか。


 


 彼らは葉山で『港の灯り』という一軒家貸切スタイルの宿も経営している。築100年以上の漁師の家。干物朝食付き。そちらでもきっと、葉山の素敵な日常を旅することができるのだろう。



#鎌倉・大船 #鎌倉 #ヨリドコロ #稲村ガ崎 #朝食 #干物 #卵かけごはん #港の灯り

 

ヨリドコロ

鎌倉市稲村ガ崎1丁目12-16 営業時間:朝食7:00〜9:00/昼食&カフェ11:00〜18:00 不定休


《テイクアウト情報はこちらでご確認ください》

https://www.facebook.com/yoridocoro/


朝食メニューは、ASA定食980円、あじ干物定食650円、さば(半分)干物定食650円、卵かけごはん定食500円。こだわり卵180円、納豆100円、味付のり50円


*営業時間や料金、定休日などは変わっていることもあります。

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