ハワイスタイルのインテリアと、カレーのおいしさで知られる『珊瑚礁 本店』。カレーと同じぐらい人気の高いメニューとして40年続いているのが『ビーフサラダ』。たっぷりの野菜サラダに、ボリュームのある焼肉を合わせた『珊瑚礁』のオリジナル料理だ。
「店を創業した父は、肉ばかり食べないで野菜も一緒に食べなさい、というのが口癖でした。子どものころ焼肉屋さんに行くと、必ずサンチュに肉と、ちょっとのご飯を包んで食べろと、半ば強制的に食べさせられたり(笑)。肉を食べたら野菜もたっぷり摂る、という父の考えから生まれたのが『ビーフサラダ』だと思います」と現オーナーで三代目の武内郁さん。

ドレッシングがかかったレタスと縦切りのキュウリ、甘いニンジンに、スパイシーな焼肉だれで味付けした牛肉。そこにガーリックトーストを添えたコンビネーションサラダは、誕生以来のスタイル。具材の下にアルミホイルを敷くのも、『珊瑚礁』ならではのやり方だ。

「ホイルを敷くのは、父のアイディアです。冷たいものと温かいものを一緒に盛るので、直接ボウルに入れるよりも、ホイルを敷くと温度が変わらない、と話していました。視覚的にもキラキラしてきれい、という狙いもあったんじゃないかな。そういうユニークな発想に長けた人でしたからね」
お客さんは、好みのカレーを頼み、サラダやガーリックポテトをシェアするのが主流だけど、武内さんのいちばんのおすすめは『ビーサラライス』。
「カレーの店ですが、ビーフサラダをおかずに、ごはんを食べるのが、私の一番好きな食べ方なんです。昔はたくさんオーダーが入ったんですが、最近は減ってきて寂しい(笑)。たれが絡んだビーフは、ごはんに最高に合いますし、野菜もたっぷり食べられ、大満足します。カレーを我慢して『ビーサラライス!』とぜひ注文して下さい」。
七里ガ浜の高台に『珊瑚礁 本店』がオープンしたのは1972年。元々はここで牛乳屋さんを営んでいた。
「牛乳店を営みながら『雪印パーラー珊瑚礁』というハンバーガーとカレーの店を両親がはじめたんです。銀座に『マクドナルド』の一号店ができた翌年ですから、早かったと思いますよ。すぐに軌道に乗り、3年目には牛乳店をたたみ、カレーをメインに提供するレストラン一本になりました」。

牛乳と共にバターや生クリームなども扱っていたので、カレーにも乳製品をたっぷり使って『珊瑚礁』のカレーが生まれた。リッチで濃厚な独特のカレーソースは、このような背景から生まれたレシピなのだ。
「当時の七里ガ浜はサーフィンのメッカだったので、お腹をすかせたサーファーが、うまくてボリュームのあるカレー屋できたぞと、波乗りした後にこぞって来てくれるようになりました。彼らが横浜や東京から友達を連れてくるようにもなり、どんどんお客様が増えていきました」。

1986年には七里ガ浜の海沿いに『モアナマカイ珊瑚礁』がオープン。高台の本店と共に鎌倉の有名な行列店になった。
「本店の自慢は、緑に囲まれてリラックスしながら食事ができる、独特の空気感ですね。本店のほうが好きだよと言う方もいるし、二代、三代と通って下さる方や、ビーフカツカレーのように本店にしかないメニューを目あてにいらっしゃる方も多いです」。

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珊瑚礁 本店
鎌倉市七里ガ浜東3-1-2 営業時間11:30~20:30(L.O.) 月曜定休(祝日の場合は翌日休み) P28台 《テイクアウト情報はこちらでご確認ください》 www.sangosho.net
ビーフサラダ1,760円、ビーフカツカレー1,870円、ガーリックポテト748円、ライス330円 *営業時間や料金、定休日などは変わっていることもあります。